植民地時代の家の建築様式

今日は植民地時代の家の建築様式の様々なスタイルについてです。共通点のある構造となっていますが、どれも独自の個性に溢れています。では見てみましょう!
植民地時代の家の建築様式

最後の更新: 04 11月, 2019

植民地時代スタイルという様式は、文脈にって異なるものを意味します。一般的に植民地時代の建築様式というと、入植者によって建てられた北米の住宅や建物について言われることが多いですが、時に他の使い方をされることもあります。

今日は、人気のある植民地時代の家についてお話ししたいと思います。実際、植民地時代スタイルは復活を遂げています。植民地時代の家の重要な特徴を現代の建築様式に取り入れる形でリバイバルされるようになりました。

まずは植民地時代の家の建築様式について知っておきましょう。植民地時代の家はどんなスタイルに合わせても、とても美しくマッチします。ではよく見ていきましょう。

植民地時代の家の起源

植民地時代の家

植民地時代の建築様式のルーツは、小屋の建設でした。その後、ヨーロッパの開拓者がアメリカに建てた家を表すようになります。この家は彼らにヨーロッパの家を思い出させるような家でしたが、アメリカの気候と特定の条件に合わせた作りとなっていました。

英国の開拓者は家の建設に多くの木材を使用しました。彼らは、同じエリア内に集団で家を建てました。オランダ人は、母国で学んだ技術を使用して、家の建設に石を取り入れました。

一方でスペインの開拓者は、より多くの漆喰、アドーべ煉瓦、コキナ(貝殻の破片で出来た石灰岩)を使いました。また、屋根に赤色、建物正面に黄土色という感じに特徴的な色を取り入れました。

植民地時代の家の建築

植民地時代の家

様々な国から来た異なる開拓者が家を建てた結果、初期の植民地時代の家は統一感がありませんでした。しかし全ての家に共通点があり、それにより「植民地時代の家」として名前が付くようになりました。共通する特徴のいくつかは、美しさより必要性に迫られて出来たものでした。

例えば、植民地でガラスは非常に高価で入手が困難だったため、窓は小さいのが特徴です。開拓者たちはガラスに税金を払わなくてはなりませんでした。つまり裕福な者だけが、窓の多い家を建てられたのです。

植民地時代の家にもう1つ共通するのが、窓の対称的なレイアウトです。一般的に、植民地時代の家は全体的に対称的な設計となっています。勾配の急な屋根と中央にある巨大な煙突も特徴的です。

植民地時代スタイルの復活

植民地時代の家

植民地時代の初期の家は、事実上忘れられています。しかし、そうした家の詳細や特徴は残っています。1876年に百周年の博覧会が開催され、植民地時代の過去をアメリカ市民が思い出すきっかけとなりました。

このことで、植民地時代の家の建築様式が復活し始めました。このスタイルは、過去のチャレンジの時代を思い起こさせる要素を集めたものでした。

共通の要素

植民地時代の家

現代の建築では、植民地時代のスタイルにも変更を加えてきていますが、植民地時代の家を特徴付ける共通の要素は今も残っています。

植民地時代の家には、大きな正面玄関があり、柱で支えられたペディメントがある家が多いです。このペディメントは、屋根付きポーチとしても機能するように、前方に広がっている場合もあります。

植民地時代の家の窓は、正面玄関の両側に対称的に配置され、バランスのとれた一対となっています。窓には大きさに合ったシャッターが付いています。

こうした家の外観で最も特徴的なのは、木の板と石です。多くの植民地時代の家に屋根裏部屋があります。

様々なスタイル

植民地時代の家

植民地時代の家の建築様式に関して、一般的な特徴を見てきました。次にユニークな様式ごとに特徴をご紹介します。

ジョージアン様式

ジョージアン様式の名前の由来は、1830年までイギリスを統治していたジョージと呼ばれた英国王たちです。この様式の家は、2〜3階建てで対称的な箱のような作りになっていて、最も一般的な作りです。

この様式はニューイングランド地域で人気があります。ルーツは英国の控えめな田舎の建築です。寒い冬から守るため、低い天井と小さな窓が特徴です。玄関は正面中央にあり、柱とペディメントがあります。外壁の壁板は木の板です。

ダッチコロニアル様式

ダッチコロニアル様式は主に東海岸中央、ニューヨーク、ニュージャージー、デラウェア、ペンシルバニアで見られます。この様式で特徴的なのが石です。屋根の勾配は緩やかで、家の前面を超えて広がり、長い軒を形成しています。通常、切り妻屋根に煙突があります。

フレンチ様式

フレンチ様式は主に、ルイジアナ州とミシシッピ州にあり、これらの地域のフランス人開拓者によって建てられました。このフランス式の植民地時代の家は、傾斜のある広い屋根が特徴です。この広い屋根のおかげで、両開きのフレンチドアから出入りする際に濡れずにすみます。メインのリビングは、高い基礎の上に作られ、家の建材には木材、レンガ、漆喰が使われています。

スペイン様式

スペイン様式の植民地時代の家は主に、テキサス州、カリフォルニア州など、アメリカ南西部で見られます。低くて幅のある建物で、ほとんどが1階建てです。元となる建築様式は、プエブロスタイルまたはミッションスタイルです。

家の正面または家全体を覆うほどの大きなポーチがあり、外へ出られるドアが沢山あるのが特徴です。壁はアドーベ煉瓦または石で作られ、屋根には赤いタイルが張られています。家の裏には通常、専用のパティオや庭があります。