影響力のあるラテンアメリカのインテリアデザイナー

ラテンアメリカのインテリアデザイナーたちは、ここ数年で大きく躍進しています。彼らの手により、ユニークで大胆な作品が生み出されているのです。
影響力のあるラテンアメリカのインテリアデザイナー

最後の更新: 06 10月, 2020

影響力を持ったラテンアメリカのインテリアデザイナーたちは、世界という舞台で活躍しています。その作品は、世界中のほとんどのインテリアデザインの重要な展示会などで見ることができます。

ラテンアメリカのインテリアデザイナーたちは、そのエレガントで大胆な作品により、デザイン界の最前線に立つようになりました。そのデザインは活気があり、ユニークでモダンです。

そして、こういったインテリアデザイナーの作品に投資する人がどんどん増えており、インテリアのアイテムを通してラテンアメリカのテイストが広まっています。

ここからは、素晴らしい才能を持ち、インテリア業界の国際舞台で有名になっているラテンアメリカのインテリアデザイナーを何人かご紹介します。

カンパーニャ兄弟

ラテンアメリカ インテリアデザイナー

このブラジル人兄弟は、不完全さを利用することを好みます。一番は自然のものや資源を最小限に使ったものです。また、廃材などにも関心を寄せ、イマジネーションを自由にはばたかせています。

この不完全さの例が、モダニストスタイルで、それはファヴェーラチェア(1990)などに見られます。これはリオデジャネイロのスラム街ロシーニャから発想を得ています。このイスは木片を支離滅裂につなぎ合わせてできています。

この兄弟は鉄のテーブルや竹のランプなど、さまざまな装飾品をデザインしています。2004年~2005年の間に、「ガーデンファッション」と呼ばれるシリーズを作成し、イスから靴まで、すべてポリ塩化ビニル(PVC)パイプでできた幅広いアイテムを発表しました。

彼らの展示は、ブラジル、大きな国際美術館、インテリアエキスポなどで見ることができます。例えば彼らのイスのデザインは高い評価を得ています。

彼らのデザインはとても高級で、イスの中には約7万5千ドルするようなものもあります。カンパーニャ兄弟は実に様々なものをデザインしており、それはテディベアからコットン製の人形、そしてステンレスのスチールまで多岐にわたります。

ミゲル・アンヘル・アラゴネス

ラテンアメリカ インテリアデザイナー

このメキシコ人建築家は、20年以上にわたり広大でオリジナルな作品を制作してきました。また、メキシコや海外の大学で定期的に登壇しています。そして現在アラゴネス工房の責任者でもあります。

彼はたくさんの国際的な賞や称賛を得ています。2006年、国際照明デザイナーズ協会にて名誉ある賞を受賞しました。メキシコにおける「ユーカリプロジェクト」を讃えたものです。これは自然光や自然のスペースをテーマにした、画期的な住宅プロジェクトでした。

2010年には、アンダースショッピングセンターのプロジェクトで、優秀賞を受賞しています。アーバンランドインスティテュートは、これをアメリカの最もすばらしい建物10選に選んでいます。

「デザインにおいては、快適さ、居心地の良さ、そしてあたたかさを求めている。とても美しかったとしても、誰も住みたくないような家をデザインしたいとは思わない。なぜかと言えば、私はその空間に暮らす人のことを思っているからだ。」

―ソフィア・アスペ-

エルナン・アリアガ

ラテンアメリカ インテリアデザイナー

エルナン・アリアガは、アルゼンチンのブエノスアイレスで1973年に生まれました。彼が大学ではインテリアデザインとは全く関係のないことを学んだというのは興味深いことです。彼は法学部出身です。

卒業後、フロリダのマイアミに移住することになります。そこの景色を数か月楽しんで母国に戻るつもりでしたが、それとは全く別の道に進むことになります。

アメリカへの旅の中で、彼はデザインこそが自分の情熱であり、人生でもっともやりたいことだということに気が付いたのです。そして再び学校へ戻ってインテリアデザインに関すること全てを学ぶことにしたのです。

そしてその学びの時間で自らの将来の道に夢中になっていきました。有名なデザイナーの元で働くことで、自分の見慣れたスタイル以外のものにも親しむことができました。

エルナン・アリアガが作り出したスタイルはとてもエキセントリックです。それは世界の様々な場所で得た幅広い経験によるところが大きいでしょう。彼は特に細部に気を使い、異なる文化の側面を尊重することを学んできたのです。

ソフィア・アスペ

ラテンアメリカ インテリアデザイナー

彼女のキャリアはインテリアデザインとは異なる世界から始まりました。経営学を学びましたが、自分の情熱を注ぎ込むことのできる何かを探し続けていました。

その後、シカゴで美食学を学ぶことを決め、その業界のスキルを習得しました。しかしこれも彼女を満足させることにはならず、36歳になって自分のモチベーションを上げてくれるものを探そうと決心します。

そしてインテリアデザインに時間を捧げ始めます。彼女が言うには、今は自分が進路変更したことに満足しており、自分の情熱を追いかけながらも他の人を助けることができることに楽しさを見出しているそうです。

このユニークなデザイナーは豪華さとシンプルさ、古いものと近代的なものを組み合わせることを好みます。必ずしも流行の最先端をいくものではなく、クライアントにとって時代を超越するようなインテリアを作ることを目指しています。